糖尿病の食事療法:自分の適した食事量を知る

糖尿病の食事療法の基本となるのが、量・質・バランスです。

食事の量は医師から「1日○○カロリーにしてください」などと一日の食事量が指示されます。

食事の質は偏り無く栄養を摂ることです。医師からの指示により、栄養配分考えて食品を摂ることが必要です。

食事のバランスは栄養のバランス。

この三つの条件を3度の食事で実現し、食事の時間も一定にし、規則正しい食生活を心がけることが必要です。

先ず、自分に適した食事量を知ることです。

血糖値の上がりすぎを抑え、正常な状態に保つためには、1日に必要なエネルギー量を正確に把握すべきです。そのため、カロリー計算の仕方を是非覚えた方が良いです。

1日に必要なエネルギー摂取量は、通常男性で1400〜1800kcal、女性は1200〜1600kcalです。

エネルギー摂取量=標準体重×生活(労働)強度

「標準体重」はBMI(ボディ・マス・インデックス)という体格指標をもとにした以下の計算式で求めます。

標準体重=身長(m)×身長(m)×22

「生活(労働)強度」:普段の生活で身体を動かす程度により、必要なエネルギーが異なります。

必要エネルギー(標準体重1kgあたりのエネルギー量)は概ね以下のとおりです。

-軽労働(25〜30kcal)=事務員・教員・一般の店員・主婦・農林水産従事者(閑期)など

-中労働(30〜35kcal)=活発に動く工員・1日中歩いているセールスマン・農林水産従事者(繁記)など

-重労働(35kcal〜)=スポーツ選手(シーズンオフ除く)・肉体労働者など、

計算例:身長170cmで事務中心のやや肥満気味の会社員を例にして、1日のエネルギー摂取量を計算してみましょう。

標準体重は:1.7×1.7×22=63.58、

事務職なので、生活(労働)強度の標準体重1kgあたりの必要エネルギーは、25〜30kcalです。

この人はやや肥満気味ですので、低い方の25kcalをとり、1日のエネルギー摂取量を計算すると、

63.5×25=1587,5、(100以下を四捨五入)

1日のエネルギー摂取量は「1600kcal」となります。

糖尿病の食事療法は「当たり前の事を守る」

糖尿病ななった原因に挙げられているのは生活習慣が不適当であったと言うことです。

そのため、多くの場合、身体に悪影響を与えない食事に切り替えるべきです。病気になっていない中高年も、この記事を参考にして食事の内容を考えるべきかと思います。

糖尿病治療の最大の目的は、合併症の発症を防止する事にあります。そのために最も効果的で基本となる重要な治療法が、食事療法だと言えるのです。

生活習慣が不適当であったために発病した2型糖尿病患者の7割以上は食事療法で症状を改善できると言われています。

インスリン注射や飲み薬が欠かせない、かなり進行した患者でも、食事療法を適正に実行することにより、治療効果が上がります。

その食事療法の柱となるのは、食事の「量」、食事の「質」そして食事の「バランス」の適正化です。

まず、食事の「量」を考えてみます。ほとんどの場合、糖尿病を発病した最大の原因は必要以上に食べていたことにあります。

糖尿病と診断された場合、医師から1日の食事「量」を熱量(カロリー)単位で指示されます。このカロリー以内の食事に抑える事が重要です。

食事の「質」ですが、栄養素を考えて決めます。体に必要とされる栄養素を十分に満たすため、栄養素配分を考慮して食事することが必要です。

三大栄養素に基づいた配分ですが、糖質を55〜60%、たんぱく質および脂質を20%前後摂取できるように配分します。

それをさらに効率よくするために、食物繊維やビタミン、ミネラルも不足しないよう補給しましょう。

最後は食事の「バランス」、栄養バランスを取らなければなりません。1日3食をバランスよく食べるというのもポイントです。

1食だけに集中して食べると血糖の変動が大きくなるため、避けるべきです。さらに食事を抜くと言うのはもってのほか、空腹の時間が長くなると食後の血糖が急激に上昇するだけでなく、体脂肪がつきやすくなることが分かっています。

3度の食事は量を均等に食事時間も毎日一定にすることが肝心です。

以上の注意項目は、大人でも子供でも、健康な人でも、守るべき大原則ではないでしょうか。

当たり前のことを当たり前にできないと、良い結果にはならないということでしょうか。

糖尿病の食事療法の経験を語る

糖尿病食は毎日3食を考えて用意しなければなりません、たまに実行すると言うことではありません。意外と大変な労力がいるものなのです。

以前に、配達してくれるお弁当を頼んでみた経験があります。暖めるだけなので楽といえば楽なのですが、食べられない場合もあり無駄にしてしまうことが多く、もったいなく感じました。

そこでいろいろと糖尿病食のレトルト宅配について知人に聞きました。

同時に、通販で買えるけっこう値段の安い糖尿病食や、レトルトパックのものもいろいろ試してみました。

こちらは、弁当とは違い、食べたい量だけを電子レンジで処理して食べれますので無駄が発生しないし楽なので私には向いていました。

ただし、ちょっと似たような味になるのが難なのですが・・・

糖尿病食は、もともと薄味や低カロリーな食事で味気ないですからしょうがないと思えばそれでいいのでは?

しかし、味に関しては、糖尿病に悪い影響を与えない調味料などを工夫して使えば、美味しさも手に入れられると思います。


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